ニュアンスの違いとは?
「損切り」に引き続き「負けないための」シリーズ第2弾となる今回のテーマは、「エントリーポイント」です。
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No.008 負けないための損切りポイント
「損切り」の場合にはこの「負けないための」という言葉がとてもマッチしていたのですが、これが「エントリーポイント」となると、組み合わせてとしては少し違和感があります。なぜなら、「勝つためのエントリーポイント」とした方がよりしっくりくるからです。
ではなぜタイトルを「勝つための」とはせずに「負けないための」としたのか、みなさんはその違いがお分かりになりますでしょうか?
実はエントリーポイントには大きく分けて二つのタイプが存在します。
一つは利益が多いもののその分リスクも高いエントリーポイントで、これは主にプロのトレーダーが大きな利益を狙う際に使用します。プロは「小さく7割負けて大きく3割勝つ」気構えでトレードに挑みますので、このエントリーポイントは必然となるのです。
そしてもう一つは利益が少ないもののその分リスクも低いエントリーポイントで、今回ご紹介する手法となります。
つまり前者が「勝つためのエントリーポイント」であり、後者が「負けないためのエントリーポイント」となるわけです。
そうなると当然「負けないためではなく、勝つためのエントリーポイントの方が知りたい」と思われるかもしれませんが、実際に「勝つためのエントリーポイント」を習得するためには前提としていくつかの手法を習得している必要がありますので、まずは「負けないためのエントリーポイント」をこなせるようになってください。
まずは基本から
「負けないためのエントリーポイント」も捨てたものではありません。確かに一度に大きな利益を得ることは望めませんが、手堅い手法となるため、この手法で小さな勝ちを積み重ねれば、「勝つためのエントリーポイント」で得る利益にも匹敵するはずです。
ちなみに「勝つためのエントリーポイント」については、前提となる手法をまた別の記事でご紹介させていただきますので、解説はそれまでのお預けとさせていただきます。
手法の解説
すでに「損切り」の記事を読まれている方はお気付きになられているかもしれませんが、このエントリーポイントの手法にはブレイクアウトの法則を使用します。
これは「損切り」の記事でもご紹介しましたが、株価が直近の最高値、もしくは直近の最安値を超えた状態をブレイクアウトと言い、統計学的にブレイクアウトが発生した場合には、その方向へ進んでいく確率の方が高くなるのです。
ただしエントリーポイントを決める材料はこれだけではありません。更に移動平均線も加え、短基線と中期線の2本が上向きとなっており、株価が直近の最高値を超えた箇所が「負けないためのエントリーポイント」となるのです。(図1)
エントリーポイントが分かるチャート
この図でいうと、760円が直近の最高値であり、①がエントリーポイントとなります。
そしてその後の流れを見てみると、無事に利益が発生していることが分かります。(図2)
利益を伸ばしているチャート
まあこれは利益が出ている図をわざわざ選んで載せているわけですから当然と言えば当然の結果ですが、このエントリーポイントでも損失を出す可能性はもちろんあります。
あくまでも可能性としては利益が出る確率が高いというだけのことですので、その辺をご理解した上でご利用ください。
また利益は出ているが、それをどこで確定させればいいのか分からないという方は、「負けないための」シリーズ第3弾となる「利益確定」の記事を参考にしてみてください。きっとみなさんのお役に立てると思います。
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No.010 負けないための利益確定ポイント