株価を予測するためには?
株式投資をしている人なら誰もが株価の変動には一喜一憂した経験があると思いますが、その仕組みはご存知でしょうか?
もちろん株価はコンピューターが計算し、株式市場が開いている間は常にその時の適正価格を割り出しているわけですが、知っておくべきなのはこの「原理」ではなく、株価が変動するその「要因」です。
当たり前な話ですが、株は誰かが買うからその価格が上がり、そして誰かが売るからその価格が下がるのです。具体的に言えば、1株を100円と想定した場合、100円以上出しても買う人がいれば株価は上昇しますし、100円以下でも売る人がいれば株価は下降します。
ですのでもし企業における経営状態が悪かったとしても、買い注文が集中すれば株価は上がりますし、逆に経営状態が良かったとしても、売り注文が集中すれば株価は下がります。つまり株価は、投資家の取引によって変動しているのです。
ではなぜ投資家はその時の適正価格以外で株を取引したいと思うのでしょうか?
それはほとんどの投資家が、「情報」をもとに株の取り引きを行うからなのです。
投資家を動かす情報とは!?
「情報」と一言でいってもその種類は様々で、投資家に与える影響の度合いから、大きく3つに分けることができます。
1.材料
まず1つ目は「材料」と呼ばれる情報です。
これは新製品の発表であったり不祥事の発覚であったりと、銘柄に関連する最新のニュースがそれに該当し、株式市場に最も早くそして最も大きな影響を及ぼします。
ストップ高やストップ安(その日の値幅制限額に達すること)なんかは、ほとんどの場合がこの「材料」によって引き起こされます。
ただし影響の継続性が低いため、情報の種別としては短期型になります。
2.テクニカル
そして2つ目は「テクニカル」と呼ばれる情報です。
これはグランビルの法則やボリンジャーバンドなどと言った統計学による分析情報であり、活用している投資家も多いため、「材料」のような起爆性はありませんがやはり強い影響力を持っています。
最近ではどの証券会社でもデフォルトでこれらの分析結果をチャートに載せていますので、投資家が自ら分析に時間を割く必要はなく、誰でも簡単に利用することができます。
こちらは本来中期型~長期型の情報となりますが、投資家によっては精度が下がることを承知の上で、デイトレードなどの短期取引に使用している場合もあります。
3.ファンダメンタル
最後に3つ目は「ファンダメンタル」と呼ばれる情報です。
これは財務諸表や業績などの分析情報であり、現在の株価が割高なのか割安なのかを判断する基準値として使われます。
主にPBR(純資産倍率)やPER(株価収益率)などと言ったものが有名で、「テクニカル」と同様に証券会社が分析した結果が公表されているため、こちらも使用するのに余計な手間は掛かりません。
情報の種別としては長期型となり、割安株を取得して値上がりするのを待つのが一般的ですが、現在の株価へ対しての影響力は弱く、他の「材料」や「テクニカル」からの影響も受けやすいため、比較対象を決める際の補助として使用されることが多いようです。
以上が投資家が使用する主な「情報」となりますが、実はこれこそが株価を変動させる「要因」の正体なのです。
情報を正しく活用するには!!
つまり株価を予想するのであれば「情報」を活用するのが一番の近道であり、プロの投資家達はこの作業に長けているからこそ、大きな利益を獲得することができるのです。
ですのでみなさんもプロを目指すのであればそれに倣い、「情報」の活用方法を学ばなければなりません。
具体的な方法についてはまた別の記事でご紹介しますので、ここでは取り合えず「情報」における基本的な特徴のみを覚えておいて下さい。
1.情報にはそれぞれ有効範囲(期間)がある
「情報」は短期型~長期型までそれぞれ種別に分かれていますので、必ず自分のトレードスタイルに合った「情報」を使用して下さい。(図1)
素人の投資家に最もありがちなのがこの組み合わせを間違えているケースで、例えばスイングトレード(中期型)のスタイルでエントリーしたにもかかわらず、「材料」(短期型)に振り回されてしまい、その結果予定外のポイントで手放して本来得るはずだった利益を取り逃がしてしまうのです。
頭では分かっているのですが、心情的にはどうしても自分のスタイルよりも短いスパンの「情報」の方が気になり、つい手を出してしまいがちですが、そこは惑わされないように自分のスタイルを最後まで貫き通してください。
ちなみに、この図1を見てもわかるように、情報としては「テクニカル」が一番トレードスタイルの選択肢が豊富で応用が利くため、このサイトでは「テクニカル」を推奨し、後に解説する手法も「テクニカル」が中心となります。
2.分かりやすい情報ほど有用性が高い
人は知名度が高かったり単純な「情報」の方が受け入れやすく、逆にマイナーだったり複雑な「情報」は嫌煙しがちです。ですので「材料」のように明快なものの方が株価には影響しやすく、「ファンダメンタル」のように難解なものは株価に影響しにくいのです。
これは「テクニカル」に対しても言えることで、グランビルの法則やボリンジャーバンドは知名度が高く、その法則通りに注文する人が多いからこそ、株価もその通りに変動するのです。それに対し、一部の人達だけが使用している手法や独自に考案した手法などは人々を動かす力がないため、株価には反映されにくいのです。
3.良い情報よりも悪い情報の方が優勢
もし一つの銘柄に対し、同レベルの良い「情報」と悪い「情報」が同時に公表されたと仮定すると、株価は高い確率で下落してゆくことになります。
これは人にとって、儲けたいという気持ちよりも損をしたくないという気持ちの方が強く働いてしまう心理によって引き起こされる事象なのですが、株式投資の世界ではこのことを把握している場合とそうでない場合に大きな差が生じることになりますので、みなさんは必ず覚えておいてください。
以上が「情報」における特徴の説明となります。
「情報」をうまく活用するにはやはり経験が必要ですが、取り合えずみなさんにはその収集の手間を省くことができる最良のサイトをご紹介しますので、是非とも参考にしてみて下さい。
○当サイトお勧めの株式情報サイト「株探(かぶたん)」
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